完済後の過払い金請求のデメリットとは？【返済中との違いは？】

過払い金請求を行う場合には「どういったデメリットがあるのか」ということが注目される傾向にありますが、特に多く心配されるのが「もう既に完済しているが過払い金請求をすることはできるのだろうか」ということです。

これについてはもちろん可能なのですが、デメリットが全くないというわけではありません。
ではどういったことに注意をすれば良いのか、ここではこのことについて取り上げていきます。

完済後の過払い金請求は返済中に行うよりも有利

まず最初に重要なこととして「完済後の過払い金請求は返済中に行うよりも有利だ」ということを確認しておく必要があります。

返済中に過払い金を返してもらうとなると十中八九残債、要するに今後返す借金と相殺された少ない額しか返ってきません。
もし残債の方が多ければ残債が減っただけで手元には一円も来ないということもあり得ますが、完済しているのであれば残債は0ですから全額を返してもらうことが可能となります。

また返済中に過払い金請求をすると事実上の任意整理として扱われるためにいわゆるブラックリストに掲載されるというデメリットがありましたが、完済している場合は「過剰に請求されてしはらった利息を返還してもらう」という当然の権利を当然に使っているだけですからブラックリストに載ることもありません。
従って完済後に請求をかけるというのはメリットの方が大きいとして考えておいてください。

デメリットには何があるのか

では本題のデメリットについてですが、まずあり得るのは「貸金業者側の顧客情報データベースに掲載されてしまう」ということです。
これは信用情報とは少々異なり、それぞれの貸金業者が独自に作成している取引情報に過払い金請求をしたことが記録されるということで、これが行われてしまうとその貸金業者からは今後一切の借入が出来なくなる可能性があります。

そのため「長年使っていてその他の業者に切り替えるのが嫌だ」などのこだわりがある場合は少し考えた方が良いでしょう。
尤も、現在ではさまざまな貸金業者が営業をしていますから一社と関係が続けられなくなっても何の問題も無いのですが、一応悪影響にはなるとして考えることが出来るでしょう。

その他のデメリットには何がある？

ではその他には何があるのかということですが、正直なところこれ以外に悪影響を及ぼすような要素はありません。
もちろん弁護士費用が発生する、貸金業者がごねた場合には交渉が長期化するなどのことは一応挙げられなくもありませんが、これは完済後だからどうということではなく返済中でも同じことが言えます。

そのため完済後に過払い金請求をするからと言って何か悪いことが起きるということは無いのです。
むしろ先に述べた通りメリットの方が大きいわけですから、もし祓い過ぎた利息があるのならば積極的に返してもらうようにすると良いでしょう。