債務ノート
借金の時効と住宅ローンについて【残債は?新規の住宅ローンは可能?】
- 公開日:2016/09/18 更新日:2016/08/31 @ 1428view
- 借金のお悩み
過去に借金をしていた人が借金の時効を援用してそれが成立して消滅した後に、住宅を購入することがありますが、この時に住宅ローンを組むことができるでしょうか。
要するに借金を帳消しにした後に別の金融機関で住宅ローンを組むことが可能になるかが問題となります。
借金は時間が経過すると消滅する
借金は消費者金融や金融機関からすれば債権になりますので、民法に従うと5年で消滅することになります。
つまり、何らかの理由で債権者が5年間債権を請求しなかった場合、逆に言えば債務者が債務を履行しなかった場合には、消滅してしまい、それ以降支払いを一切しなくて済むことになります。
時効を成立させるには債務者が援用をする必要があります。
援用をする場合には、内容証明郵便を利用して援用をすることになります。
ただし、債権者の方でそれ以前に時効の中断をしている場合については債権は消滅せずに残っていることになりますので、注意が必要です。
住宅ローンを組む場合
住宅を購入する場合、多くの人は住宅ローンを組みます。
この時には審査が必要になりますが、審査をする場合にはいくつかの項目に分けてそれぞれ金融機関が独自の基準を設けます。
いくつかある項目の中で一つでも審査に引っかかった場合にはお金を借り入れることが出来ません。
各金融機関は独自の審査方法について公開はしておらず、あくまで企業秘密という形になります。
そのため外部の人間は審査基準について知ることは出来ませんが、大抵はどこの金融機関でも金銭的な信用がない人にはお金を貸すことがない点は共通しています。
時効成立後に住宅ローンを借りることができるか
では、過去の消費者金融などから借りた借金の消滅時効が成立している場合、住宅ローンの審査に通ることはあるでしょうか。
この点、債務整理の場合でも、信用情報にその情報が残りますが、7年ほど経過すれば情報は消えますので借金が消滅した場合にも7年経過で審査は可能になるという意見もあります。
債務整理の場合は支払う金額を伸ばしたり支払う金額を減らしたりはしていますが、債務者に借金を支払う意思があるということですので、金融機関としても7年も経過すれば反省をしているに違いないと考えて住宅のローンを貸してくれることがあるのです。
ところが、時効を援用して消滅してしまった場合は、借りたお金を支払わずに帳消しにしていますので、7年経過したとしても金融機関がお金を貸してくれる可能性はかなり低いと考えるべきです。
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