債務ノート
過払い金の任意整理と期間【過払い金返還請求に関する期間について】
- 公開日:2016/06/25 更新日:2016/06/24 @ 1196view
- 任意整理について
任意整理を行うにあたっては、同時に行なうものとして過払い金計算があり、この場合、過去において払い過ぎた金額がある場合には再計算が行なわれた上で残債が決定されることになり、場合によっては既に債務が消滅してしまっていることもあります。
過払い金請求はいつまで行なえるのか
任意整理に限らず、債務整理においては過払い金が発生していることが多くあります。
過払い金とは、かつて、消費者金融などでは出資法による金利で貸付を行っており、そのために利息制限法に定められた金利とは差が生じることになっていました。
その差についてグレーゾーンとして取り扱われていましたが、現在では、その分は、貸付においては違法金利となっており、そのために、ここでは払いすぎた金額に対して返済を求めることができるようになっています。過払いの返還を請求するには期間が定めれており、法的には10年となっています。
過払い金の消滅時効について
任意整理では、これまでの取引履歴を基にして残債の確定をすることになりますが、金利の引き直しがされることも多く、この場合、現在の利息制限法に照らし合わせた金利が使用されることになります。
そのため、払いすぎた金額に関しては請求をする権利がありますが、注意が必要となるものとして消滅時効があり、まず、法的には10年で時効にかかることになります。
判例では、契約が消滅した時点から時効が進行するとの判断が下されており、例えば、2000年に返済が終了している場合には2010年に消滅時効がかかり、請求権が無くなることになります。返還に関しての法的な解釈としては、民法に定められた不当利得返還請求に関する内容がこれにあたります。
消滅時効の起点はいつになるのか
過払い請求に関しては、契約が終了した時点から10年間で消滅時効にかかることになりますが、それ以内の期間であれば貸し手側に請求をすることができます。この場合、一度完済をし、また、取引を開始した場合にはどうなのかという問題があります。
法的には、契約の継続性があるのかどうかで判断が分かれることになり、ここでは、取引が一度中断をした場合には、それ以前で10年を経過している期間に関しては請求権が無くなることになります。
過払いにおいては、過去に取引が終了している場合でも発生している可能性が高く、任意整理が必要の無い人でもよく内容を確認してみる必要があります。この場合、期間的に時効にあたらない場合には払いすぎた金額を請求することが可能となり、弁護士等に依頼をすることで短期間で返還を受けることができるようになります。
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